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    PUZZLE 全曲解説

    このモンスターアルバムは、底のない井戸のように深い。

    つくったオレでさえ、放り投げた石が底に達した水音がまだ聴こえない。

    地層のように成長してゆく自分の段階によって、さまざまな理解が可能だ。

    なぜ自分はこの問題に直面しているのだろう? とか、

    なぜ自分はこんなに幸福なんだろう? とか、

    今まで自分はどんな風に生きてきて、

    これからどこへ向かうのだろう? 

    という、きみの探しあぐねていた答えがとてつもない密度でつめこまれている。

    1年後に聴き返したり、30年後に聴き返しても、自分の成長に合わせたちがう答えが返ってくるだろう。

    「モンスター」とは使い古された慣用句ではなく、

    無限のポテンシャルを秘めたきみ自身(=モンスター)とともに成長していくアルバムだからこそ、

    計り知れない怪物なのだ。

    このアルバムは利尿作用があるから、じゃなくて健康にいいから。

    体や心の治療を超えて、魂そのものを癒す力があるから。

    弱みにつけこむ自己啓発セミナーに1万払うなら、4枚買いなさい。

    自分にとって大切な4人に贈ってあげなさい。(大切な4人て誰かな?)

    わずか50分で、Wake Wakeと目覚めて、Doking Dokingと本当の自分自身とドッキング

    (港へ帰る=つながる)するから。

     

    ――― 歌詞ページはこちら ―――

  • 1. PUZZLE

    ミュージシャンAKIRAの到達点であり、宇宙までも抱合する壮大なバラード。

     「たったひとつのパズルが欠けても 今のきみはいなかった」

     

    この歌は「世界を全肯定する」魔法を教えてくれる。
    「そんなことできるわけがないじゃないか!」ときみは言うだろう。
    たしかに人類の英知を集めた哲学者たちがこの究極のテーマに挑み、敗退してきた。
    「だいいち自分がくぐってきた恥ずかしい過去は変えられないじゃないか!」ときみは言うだろう。
    ところが、過去さえも変えられる魔法がこの世にたったひとつだけある。
    不死身のオレでさえ明日死ぬかもしれないから、もったいぶらずに今きみに、伝えておこう。

    「今の自分を好きになること」

    「えっ、そんなたんじゅんなこと?」ときみは言うだろう。
    そう、真実はいつもシンプルなんだ。
    「今の自分を好きになること」には、たてとよこのふたつの軸がある。
    空間と時間だ。
    空間は、きみの肉体、部屋、町、国、世界、宇宙へと広がる。
    1969年アポロ9号の乗組員として人類ではじめて宇宙にでた宇宙飛行士ラッセル・シュワイカートが機械の不具合で船外(宇宙)にひとり取り残された。広大な宇宙からあまりにも美しい青い地球をながめたとき、突然神の啓示のようなビジョンが降ってきた。
    「私という存在が地球のすべての生命と深くつながっている。わたしは、わたしではなく、わたしたちなんだ」
    ※シュワイカートのインタビューが映画「ガイアシンフォニー1」で見られる。
    オレたちは、宇宙のパズルであり、ロシアのマトリューシカ人形のように宇宙の雛形であるオレたちのなかにも完全な宇宙が折りたたまれてある。(量子物理学者デビッド・ボームの「全体性と内蔵秩序」につうじる)

    たて軸の時間は、きみという命が、人類の、宇宙の、時間の、触覚の、最先端として、ファイナルアンサーとして、今此処に在るということだ。
    「こんな無様でかっこ悪い日常に四苦八苦してる自分が、宇宙のファイナルアンサーなんて、まさか!?」
    きみは、その「まさか」そのものなんだ。
    きみの遺伝子につながるミトコンドリアから恐竜、おばあちゃんの恋からお母さんの恋、そしてきみの恋、きみの過去を彩るすべての出会いが宇宙が用意した必然であり、むだなパズルなどひとつもない。
    きみがそう思えなくても、チョーかっこ悪いきみは「宇宙が探し求めるファイナルアンサー」であって、「まちがった答えなどひとつもない」ということに気づいてほしい。

    ついつい作家根性でこむずかしい理論をならべてみたが、「今の自分を好き」になった瞬間、
    ドミノ倒しのように、空間と時間の軸が塗り変わるんだ。

    きみはきみが思っているほど、
    ちっぽけな存在じゃない。

    そのことに気づいてほしくって、オレは「PUZZLE」をつくった。

    明るくさわやかなメロディーにのせた奥深い歌詞が胸をしめつける。

     「大きなものは 小さなものに宿ってる」

    3. Happiness 

    今まで誰も触れたことのない心の琴線にふれてくるバラード。

     「人はみな幸せのためじゃなく 学ぶために生まれてきたんだ」

  • これからやってくる「シェアリング(分かち合い)」の時代を予言するロックンポップ。

    「サンガイジュウネコラギ 生きることは分け合うこと」最高に元気が出るぞー! 

    離婚する母の心境を歌った宝石のように美しいバラード。

    ふるえるようなオカリナが母の心の原野を浮かび上がらせる。

    キューバ、ジャマイカ、フィリピンでいちばん賞賛を受けた曲。世界に認められたとーるの天才を思い知れ!

    アップテンポのキューバン・ロカビリーにのせて、たたみかけるようにディープな歌詞がグサグサっと突き刺さってくる。

    すべての女性に捧げる愛のオマージュですよ。これを聴かなきゃ女に生まれた意味がわからない! とまで言い切っちゃう。

  • 誰も歌にできなかった現代最大の病根イジメを真っ向から描き切った最大の問題作。

    「子どもは無邪気でも天使でもない」、「じっと大人を見ている」。

    「いい子や強い人にならなくていい 人の気持ち心から思いやる 弱い弱い人でいて」

     

    8. 限界

    誰もが自分の姿形や性格という「限界」に悩む。

    しかし「限界」こそが自分を導いてくれる一生のパートナーだった!

    逆転の発想に目からうろこが落ち、自分が愛おしくなるチューン。

     「きみはきれいだよ きみはすてきだよ」

  • 人類が滅亡した廃墟に残された少年と少女の物語。

    Noriの絢爛たるアレンジと「ホワイトキャンバス」と呼ばれる間奏の前衛演奏に引きずり込まれるだろう。

    「ぼくたちは世界の終わりを見届けるために生まれてきたんじゃない」

    「Happy end of the world」と「Brand new day」は組曲になっていて、世界の終わりから、世界の始まりへとつながっていく。

    とーるの繊細で美しいギターワークと希望に満ちた歌が救済の光であなたをつつんでいく。

    「いつだって人生は、今日がはじまり」。

     

    11. Wake Wake Doking Doking

    本場ジャマイカで大うけした初のレゲエ曲。

    福岡レゲエ界のドンであり、今はブラジル在住のウェルダー和尚がうねらすライヴ・グルーブにブッ飛ぶだろう。

    こんな究極のハッピーソングを聴いたら、みんな満面の笑顔で踊りだしちゃう!

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    PUZZLE

    2009年4月リリース。11曲。2500円。